トムの勉強ノート

現役早大生によるなんでもブログ。日々の雑念を書き連ねる。

【経済学】vol.3 消費者余剰・生産者余剰って何?

今回は経済学の3回目、消費者余剰、生産者余剰とは何かについて解説していく。

前回の記事はこちら。ぜひ1回目から見ていただきたい。

gk2001.hatenablog.com

 

 

1.消費者余剰

まずはおにぎりを例を取ってみる。市場におにぎりを買いたい4人がいるとする。Aさんはおにぎりに200円、Bさんは150円、Cさんは100円、Dさんは50円を払ってもいいと思っていて、おにぎりの実際の価格は100円だったとする。このとき、A、B、Cさんはおにぎりを買う。Dさんは自分が買おうとする価格よりも低いため買わない。

その結果、Aさんは200円払おうとしていたのに100円で買ったので、100円の利益を得る。同じようにBさんは50円の利益を得たということになる。買い手全体の合計利益は150円となる。これを消費者余剰という。

まとめると、消費者余剰とは、消費者がある財に対して支払ってもいい最大額から実際に払った額を差し引いたものということになる

 

2.生産者余剰

次に市場取引から売り手に発生する利益を説明する。4つの企業がおにぎり1つずつ販売したいと思っているとしよう。企業A、B、C、Dがおにぎり1つの生産に要する費用(供給するときの最低価格)はそれぞれ100円、150円、200円、250円とする。この時おにぎりの価格が200円ならばA、B、C社は価格が費用を上回るため、おにぎりを販売する。

その結果、A社は100円で売ろうと思ったのに、200円で売れたということは100円の利益を受け取ったことになる。同じように、B社は50円の利益を得たことになる。売り手全体では150円の利益が発生したことになる。これを生産者余剰と呼ぶ。

まとめると、生産者余剰とは、ある財を供給して実際に受け取る金額から、それを生産、供給するために最小限受け取る必要のある金額を差し引いた額である

 

3.消費者余剰と生産者余剰のグラフ

消費者余剰、生産者余剰と需要、供給の関係をグラフを通じて見ていこう。

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まず消費者余剰と需要曲線について。需要曲線はBSである。この場合、均衡価格はPEで均衡取引量はQEである。需要曲線は通常、価格に対してどれだけの需要量があるかを示す。しかし、これを逆に解釈すれば、消費者は財1つに対して最大どれだけの価格を支払ってもいいと思うか、つまり、消費者の限界価値の大きさを表す。

すると、需要曲線ADの下の四辺形AEQeOは消費者がQe量の財をに対して払ってもいい最大額を示す。また、消費者余剰は三角形AEPeとなり、前者から後者を引いた数面積が実際に払った金額になる。

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次に生産者余剰と供給曲線について述べていこう。供給曲線はADである。この場合、企業は価格がPeの時、Qe個の供給をする。供給曲線は普通、どれほどの価格でどれほどの供給が起きるかを示す。逆に言えば、企業の供給に対し、どれだけの価格を受け取らなければならないか、つまり、企業の限界費用(財1個にかかる費用)を表す。

その場合、供給曲線の下の四辺形OQeEBは企業がQe量の財を販売するときに回収しないといけない費用である。また企業の総収入は市場の価格と供給量をかけた値であるから四辺形OPeEQeの大きさに等しい。

したがって生産者余剰は面積OPeEQeから面積OQeEBを引いた額が生産者余剰となる。

 

4.まとめ

  • 消費者余剰とは、消費者がある財に対して支払ってもいい最大額から実際に払った額を差し引いたものということになる。
  • 生産者余剰とは、ある財を供給して実際に受け取る金額から、それを生産、供給するために最小限受け取る必要のある金額を差し引いた額である。

 

 

また次回!!!