トムの勉強ノート

現役早大生によるなんでもブログ。日々の雑念を書き連ねる。

【経済学】vol.2 均衡価格って何?

 今回は均衡価格について解説していこうと思う。

前回の記事の続きなのでできればそちらを先に見てみてください。

gk2001.hatenablog.com

 

 

 

 

1.市場の価格調整メカニズム

まずはこのグラフを見てほしい。

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これは需要曲線と供給曲線を同時に表したものである。今回もハンバーガーを例に解説していく。

まず、ハンバーガーの価格が点P(均衡価格)より安いとき、ハンバーガーを消費者が買いたい数(需要)は売り手が販売しようとする数(供給)を超えており、超過需要が発生する。こうなると消費者はもっと価格が高くても買おうとするし、売り手は値段をあげても売れると判断する、いわゆる売り手市場となる。その結果、供給量は増え、需要量は減る。

逆にハンバーガーの価格が点Pより高いとき、需要は供給を下回り、超過供給を引き起こす。こうなると買い手は値下げを望むし、売り手は売れ残りを防ぐため値下げをする。つまり、買い手市場となる。その結果、供給量は減り、需要量は増加する。

価格の上下によってこういった需要量と供給量の調整が起こるのだ。

2.均衡価格と均衡取引量

前項で見た調整が起こることで、どこかのタイミングで需要と供給の一致が起こる。言い換えると、消費者の買いたいハンバーガーの量と売り手の売りたいハンバーガーの量が一致するということだ。このようになった状態を市場均衡と呼ぶ。そして、その時の価格が均衡価格、取引量が均衡取引量だ。

3.需要と供給の変化

では、需要や供給に変化が生じたとき、均衡価格や均衡取引量はどうなるのかを考えていく。ハンバーガーで考えてみよう。

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景気の好調やハンバーガーの人気の上昇、ハンバーガーの代替材(おにぎりやサンドイッチ等のハンバーガーと同種の欲求を満たすもの)の価格の上昇、ハンバーガーの補完財(ポテトやコーラなどハンバーガーと一緒に消費されるもの)の価格下落などがあったとする。このような変化があると消費者はハンバーガーの価格の変化なしに消費量を増加しようとする。そうすると需要が上昇する。そうすると需要曲線は右にシフトする。需要量が多くなったからである。

そうすると、需要が増加したことで均衡価格や均衡取引量は上昇する

 

逆に需要が何らかによって減少すると、需要曲線は左にシフトする。つまり、需要の減少により均衡価格と均衡取引量は下落する。

 

また、生産コストの減少などにより供給が増加すると、供給曲線は右にシフトする。そして、供給量の増加により均衡価格は減少、均衡取引量は増加する

 

逆に供給が減少すると、供給曲線は左にシフトする。つまり、供給の減少により均衡価格は上昇し、均衡取引量は下落する

 

4.『発展』需要と供給の弾力性

少し発展した内容として、需要と供給の弾力性について学んでいこう。発展とはいえ、難しいものではないのでこの項も確認してほしい。

まず弾力性とは、需要と供給が様々な変化にどのように反応するかをより厳密に考察するために使う概念だ。ここでは代表的なものを紹介する。

1.需要の価格弾力性

需要量の変化率(変化の割合)をその変化を引き起こした価格の変化率で割った値のこと。つまり、価格が変化したとき需要量がどれだけ反応するかを示す指標だ。価格が1%変化すると需要量が何%変化するかで測られる。例えば、レタス1つが100円から90円に値上がりしたとき需要が100個から120個に下がったとする。この場合、価格の変化率は10%、需要量の変化率は20%となる。この場合20÷10でレタスの価格弾力性は0.5となる。

 

他にも需要の所得弾力性だったり、供給の価格弾力性などいろいろなものがある。

 

5.まとめ

1.需要と供給と価格は市場によって自動的に調整され、均衡価格や均衡取引量に近づいていく

2.弾力性とは、需要と供給が価格や所得などの変化によってどう反応するかを考察するための概念のこと

 

今回は以上です。また次回!!